熱海のゲストハウス、マルヤに泊まってきました
横浜育ちのせいか、熱海は近すぎて泊まったことがありませんでした。
小津安二郎の映画「東京物語」で老夫婦が出かけた頃の熱海は社用族で賑わっていたようですね。
映画公開が1953年ですからもはや昔話。
学生時代、伊豆へのバイクツーリングで目抜き通りを通り過ぎるときに、
廃墟と化したホテル群を見てガッカリした記憶しかありません。
3月29日、繫忙期の合間を縫って熱海のゲストハウス「マルヤ」さんに泊まってきました。
ゲストハウスプレスさんの記事やお客さんからの話を聞いて気になっていたのです。
チャリ通勤に変えたせいで放置されていたバイクを引っ張り出して、久々の遠出。
天気は良かったんですが、風が冷たくて凍えそうなくらい。
鎌倉から海沿いをひた走り、2時間もかからずに到着しました。
さて、約20年ぶりに来た熱海。
サンビーチ前の廃墟ホテルはほとんどリニューアルされて、
寂れた印象の古い記憶が上書きされました。
宿のある熱海銀座も少しずつ空き店舗が解消されてきているそうで、
活性化の流れができつつあります。
お昼に到着したのでお勧めのランチをスタッフに紹介してもらいました。
地元情報は宿の方に聞くに限りますよね。
対応してくれたスタッフのみさとさん曰く、
「みんな魚介を食べたがりますけどイタリアンとか凄く美味しいんです」とのこと。
500円の定食屋、500円のパスタなど鎌倉価格に慣れていると安すぎなお店をいくつか教えてもらいましたが、
500円パスタのイタリアン、「TEGOLA」さんにお邪魔しました。
商店街の真ん中に宿があると食べるところに困りませんね。
500円のパスタだけでは物足りないので奮発して前菜とワイン(昼から!イエーイ)、2種のパスタセット1500円を注文。
安いのであまり期待していなかったのですが・・・
この前菜のボリュームはどうですか!安かろうではなく、味ももちろん良いのです。
パスタも2種類楽しめてコストパフォーマンス高すぎです。
早速熱海に好印象を持ちました!
お腹も満たされて、早速温泉に入りに行きました。
徳川家康も入ったという大湯へ向かいます。
由来を読むと熱海が温泉として有名になったのは家康のおかげのようです。
知りませんでした。
休憩室でのんびり。
持参したいなり寿司やみかんを食べる常連のお客さんも鄙びた雰囲気づくりの名脇役。
さて、宿に戻ってチェックインです。
マルヤさんは元パチンコ店を改装して2015年11月オープン。
ベニヤ板(風?)がこんなにオシャレになるのか!という感じの内装が印象的。
入ってすぐのラウンジスペースが広くて居場所に困ることがありません。
30人収容なのでこの広さが必要なんですね。
こちらがカプセルタイプのドミトリー。
2人用、3人用のカプセルもあります。
さて夕飯まではまだ時間があります。
熱海城、秘宝館、ロープウェイなど行こうと思えばいろいろあるのですが、
秘宝館(入場料1700円!)を経費で落とそうとして、税務署に文句を言われるのは恥ずかしいので諦めてサンビーチへ。
懐かしのスマートボールに射的が出来るゆしま遊技場。
どちらも500円です。おばちゃんに愛想がない感じもまたレトロで良し。
パフェが食べられるレトロ喫茶店はマルヤのすぐ隣。
平成29年の今、懐かしい昭和な雰囲気がもはや古臭さからぐるっと一周して、むしろ新鮮に感じられます。
熱海は、クレヨンしんちゃんの映画「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」
の実写版的存在なのではないかとさえ思いました。
熱海のアクティビティNo.1はやはり温泉です。
2軒はしごしようかと、スタッフみさとさん一押し、
昭和レトロな福島屋旅館に行ってみましたが残念ながら休業日。
坂道を下っているとホテルニューフジヤのお客さんでしょうか、
浴衣でそぞろ歩く女子発見!昭和な風景に思わずシャッターを押してしまいました。
こちらは平成な風景。老舗和菓子屋の四代目。
ジャニーズか現役ホストのようないで立ちは、昭和生まれの僕には理解できません。
予定を変更、坂を上って来宮神社へ参拝に行くことに。
東海道線をくぐる眼鏡トンネルを通り抜けると現れます。
手入れが行き届いた境内はオシャレカフェが併設されております。
こんなこじゃれた神社もなかなかありませんよ。
人気があるようで参拝者も多かったです。
夜は23時までライトアップされるそうですからカップルのデートにはピッタリでしょう。
夕飯はオススメの魚介の店がことごとく休みだったので焼き鳥屋「鳥満」さんへ。
スタッフさんのオススメだけあってどれも美味しかったです。
早々に酔ってしまい、写真は一枚もありません・・・。
宿に戻って倒れるように熟睡しました。
そして翌朝。この宿の名物、買って来た干物を自分で焼いて食べる朝ごはんに挑戦です。
300円のごはんと味噌汁は前日に予約しておきます。
そして網代で捕れた地物、ホウボウを斜向かいの干物店で購入しておきました。
焼いた干物の朝食なんて何年振りでしょうか、なんだか懐かしいです。
スタッフが作ってくれたかつおだしのお味噌汁も美味しかったです。
僕はこの日11時から通常勤務なので、
9時にチェックアウトしてバイクを飛ばして鎌倉に戻りました。
爽やかな若いスタッフ3人で切り盛りしている熱海のマルヤさん。
鎌倉から東海道を西へ向かう途中下車、
首都圏からのショート昭和トリップにオススメいたします。
●ゲストハウスマルヤ
静岡県熱海市銀座町7-8 1F
mail: maruya@atamista.com
TEL: 0557-82-0389
http://guesthouse-maruya.jp/
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