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新年明けましておめでとうございます!


新年明けましておめでとうございます!

しかしながら、おめでとうと言うことを躊躇するくらい、
昨年中は本当に多くのことが起こりました。

私事で恐縮ですが、無事にゲストハウス用の古民家物件が見つかり、
2月から亀時間オープンに向けて改装が始まったと思ったら、
すぐに東日本大震災。

これから開業しようというのに、期待していた外国人のお客様は
逆にどんどん日本から逃げていく状態。
花見を自粛せよ、などとのたまう殿様もいたくらい、
世間も楽しく旅行しようという雰囲気ではありませんでした。

こんなタイミングで自分の全財産を投じて、宿を始めて良いのだろうか。
退く勇気も必要なのだろうか・・・。
本当にどうして良いのか分からずに迷いました。

改装工事の責任は全て自分にあり、
毎日どんどん出来ることから進めていかねばいけないのに、
作業を終えて家に帰れば、疎開すべきか、あるいはもう移住すべきなのか、
と議論する家族会議が毎夜のように続きました。
鎌倉に留まろうとする力と離れようとする力が同時発生して、
身が引き裂かれる思いでした。

しかしながら、女将すずまゆと長い時間をかけて創り上げた、
亀時間のビジョンに対して、本当に沢山の方々の賛同とご協力をいただいて
プロジェクトが動き出していたので、
自分から真っ先に逃げる訳にはいきませんでした。

「やれるところまでやろう、駄目になったとしても
一つのことをやりきった経験は次のチャレンジに生きるだろう、
お金はまた稼げばいい。」
という結論を出して、何とか開業まで漕ぎ着けました。

ハッキリ言えば最悪のタイミングでのスタートでしょう。
でも、もうこれ以上は下がることがない、と考えれば
あとは上がっていくのみです。
まるでおみくじで大凶を引いた気分とでも申しましょうか。

立ち上げ当初は、お客様のいない日も多くありました。
でも、改装も終わっていなかったので、明るい未来を信じて
一つ一つ楽しみながら作業を続けました。

お陰様で夏から少しずつお客様も増えてきて、
何とか無事にお正月を迎えることができた、
というのが正直な気持ちです。

一年を振り返ってみて、何よりも有難いと感じるのは、
亀時間での滞在を楽しんでくれるお客様の存在です。
宿帳に記されたメッセージにどれだけ励まされたことか。

一緒に働く信頼できるスタッフたち、
亀時間を支えてくれる周りの仲間、
そしてお客様、みんなで作り上げているのが、
亀時間という心地よい時間の流れる空間なのだと改めて思い、
関わる皆さんへの感謝の気持ちで一杯です。

まだ開業から一年も経たず、
不手際やお客様にご迷惑をお掛けしてしまうこともありますが、
今年は益々多くのお客様に「また泊まりたい」と
言ってもらえるような場所にしていく所存です。

国内ではTPP参加、
消費税アップなど国民の意思に反する動きが加速し、
福島原発は収束していないのに、
それでもまだ原発を使おうとする人たちがこの国を動かしています。
そろそろ日本に住む僕らも長い眠りから目を覚まして、
山本太郎さんやフリージャーナリスト達に引き続いて声を上げないと
暗黒時代に突入してしまうのではないか、
という危機感を感じています。

海外でも中東では戦争が起こりそうな気配ですし、
アメリカ、ヨーロッパの行き詰った経済が、
どのように崩壊していくのか見通しが立ちません。
今年も更に激動の年になることはもう決まりきったような情勢ではあります。

しかし、例えどんな状況に陥ろうとも、
それぞれの持場で共に生きる家族、仲間と
より良い生活を生み出していく努力を積み重ねることしか出来ないのです。

皆さんにとっての新しい一年が、沢山の喜びと笑いに満ちた日々となりますように。
よちよち歩きの亀ですが、新しい一年もお付き合いの程よろしくお願いいたします。

<MASA>

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