旅のプロ、森本剛史さん。
大学時代のバックパッカー旅、世界一周新婚旅行、
旅行ライターとして100カ国以上を取材した長年の海外渡航経験を活かして、
蔦屋書店が旗艦店として代官山に開いた新店舗にて
書店の「旅行コンシェルジュ」という新たな仕事を牽引してきた方でした。
彼のもとにはこれから海外に行きたいと相談に訪れて、
旅のおみやげ話を持って再訪問される方たちが絶えなかったとのこと。

旅作家の旅音さんを通じて昨年よりお付き合いが始まり、
亀時間にもご宿泊いただき、食事とお酒をご一緒する機会をいただきました。
バックパッカー第一世代の大先輩としての旅話も大変興味深く、
でも旅の話をしていると年齢差を関係なく感じさせてくれる
気さくさをもった素敵な方でした。

実は亀時間の本出版にあたって、コラム執筆をお願いしたのですが、
ちょうど入院と重なってしまい、話は流れてしまいました。
しかし亀時間の本の刊行の際には書評を書いていただく光栄も得て、
蔦屋書店でも全面的に応援していただき、
今年の4月16日には代官山蔦屋書店にて行われた
第32回トラベルコーヒートークに
「元バックパッカーが、鎌倉で見つけた、新しい生き方」
というタイトルで、森本剛史さんとトークショーをご一緒させていただきました。

知り合った時にはすでに病に冒されており、
その後入退院を繰り返されていたのですが、
去る9月に遂に永い旅路へと出発されてしまいました。
結果として、森本さんによる最後のトラベルコーヒートークに
出演させていただいたことに・・・。

一昨日、森本さんとの思い出をシェアする会が
クリスマス電飾が綺麗な夜の代官山蔦屋書店のギャラリーにて行われました。
司会にはロバート・ハリスさんを迎えて、
生前お付き合いのあった方々が100名以上が集合。
それぞれが森本さんとの思い出話に花を咲かせて、
会場は大変明るい雰囲気に包まれていました。
僕のような若輩者にも分け隔てなく接してくれた彼の人柄が
あっての今日の集まりなのだということを、
彼が引きあわせてくれた知人と話して共感しました。

生前2冊の本の企画を温めていたそうなのですが
もう読むことが出来ないと思うと残念でなりません。
彼自身の旅の本が是非読みたかったです。

お世話になりっぱなしで先立たれてしまい、
やりどころのない思いを抱えたままですが、
残された僕らに出来る事は日々を精一杯生きること。
目の前にいる人たちを一期一会と思い大切にすること。
それに尽きるのではないでしょうか。

「旅することで異なる文化、人々を知ることは世界の平和に繋がるはずだ」
という彼の言葉を思い出しました。
僕も同じ想いで亀時間での時間を紡いでいきたい、
そんな気持ちを新たにした夜でした。


蔦屋書店にも特設コーナーに森本さんがお勧めする10冊の本が展示中。
本に囲まれていた彼の本棚も再現されていました。

<MASA>