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<閲覧注意>お食事の際は不快な気分にさせる写真と文章を含んでいます。

和式トイレのことばかりを考えている。
朝起きても和式トイレ。
夜布団に入っても頭の中は和式トイレ。
こんなにトイレのことばかりを考えているのは人生で初めてだ。

もしかしてこれは恋?
いやとんでもない、出来ることなら早く別れたい。
でも別れられない。そんな腐れ縁のような仲、僕と和式トイレ。

振り返れば、僕達の関係が急速に接近したのは2015年のことだった。
暑い夏の繁忙期、亀時間の和式トイレがときどき詰まるようになった。
もちろん、詰まったのは初めてではない。
通称「便所スッポン」は常備していたので、
スッポンくんで対応していたが、どうも簡単に治らない。
スッポンのカップサイズが小さめだから効果が弱いのではないかと、
普通サイズを新規購入してきた。
穴にガッポリとハマるサイズ。
そして、ある程度の即効性はあった。

ところが秋以降、詰まる頻度がアベノミクスによる株価顔負けに急上昇。
お客さんが報告してくれることもあるが、
チェックアウト後、掃除でトイレのドアを開けると、
汚水が溜まって決壊寸前のような状態であることも・・・。

便所スッポンのやり方もインターネットで調査して進化した。
大きなビニール袋に穴を空けて、スッポンの棒を中から通す。
ビニール袋は便器を覆うようにテープで貼り付ける。
そして水を周囲に飛び散らす心配を無くしてから、
気の済むまで思いっきりスッポンでバッコンバッコン繰り返す。
引くときに力を入れるのが肝要だ。
ビニール袋の中でジャバジャバと水が飛び散り気分爽快である。

詰まりが治る。そしてまた詰まる。
出勤して一番の仕事が便所スッポン、という日が増えた。
バッコンしてトイレ開放、詰まっては閉鎖を繰り返していたが
秋の終わり頃には完全閉鎖に追い込まれていた。

古い和式トイレだから多少詰まるのは仕方ないと思っていたが、
余りの頻度に何か異物が詰まっているのではと疑い始めたのが木枯らし吹く12月。

便所スッポンでの解決は諦めて、新兵器の導入を検討開始。
こういう調査は我らがIT部長は得意のもの。
パイプクリーナーというトイレ用の道具があることが分かって即購入。

これを便器の奥に突っ込んで異物を取り出そうという算段だ。
冬の便器内の水は温暖な鎌倉といえども凍てつく冷たさ。
薄いゴム手袋に包まれた凍える左手で、
太い針金で出来たワイヤーを便器の奥に突っ込みぐるぐるとレバーを回す。
ところが何も引っかからない。

異物を溶かして流してしまうという触れ込みのちょっと怖い薬剤「PPスルー」も購入して試した。
これも何度もやったが効果がない。

普段は亀時間の現場仕事には縁のない妻が参戦した。
「あんたのやり方がダメなのよ、ワタシなら一発で取るわ」
という台詞が自信満々の顔に書いてある。
妻は異物を取り出して、ご褒美を貰う気満々だ。
取らぬ狸の皮算用って怖いな。
こちらが子守で海へ行っていた間、ずいぶんと頑張ったようだったがあえなく失敗。
妻は諦めきれず息子に「取れたらお菓子買ってあげるよ」って
悪いオジサンのような口説き文句で便器に手を突っ込ませた。
5歳児の小さな腕なら奥まで入るんじゃないかという甘い考えは
便器の構造に容赦なく阻まれた。

日を変えて何度もパイプクリーナーを突っ込んだが
何も引っかからず手詰まり気味となった。
インターネット上で検索して見つかった解決策はほとんど試した。
そしてどれもダメだった。
どのウェブサイトのフローチャートにもこれでダメなら業者を呼ぶしかないと書いてある。
年末、自力での解決を諦めて、亀時間の改装でもお世話になった地元の水道屋さんに解決を依頼した。

正月明けに忙しい合間を縫って来てくれた水道屋さんの結論は
便器内に溜まった水のように冷徹だった。
「何か異物があるみたいだけど、奥にあるから便器を外さないと取れないな。
便器が壊れる可能性が高いから、いっそのこと洋式に変更することもアリだよね。」
「洋式に変更」と文章で書くのはタダだが、
実際には床面の工事も必要になるからウン十万円の出費を覚悟しなくてはならない。
ウン十万円の利益を出すことがどれだけ大変か・・・。
幸いなことに洋式トイレは問題なく使えているので営業に支障はないが、
トイレ渋滞でお客さんには迷惑をかけてしまっている。
閑散期が終わるまでにはなんとか解決したいので、デッドラインが2月末に設定された。
工事は万策尽きた時の最終手段として取っておき、他の手段を検討することにした。

その日、出勤するとIT部長が新兵器を提案してきた。
パソコンに繋げて見ることができる防水内視鏡カメラだ。
こんな特殊な道具が二千円代で買えるとはいい時代になったものだ。
敵を倒すにはまず敵を知らなくてはならない。
戦術における基本中の基本だ。
思えばこれまで見えない相手に不毛な戦いを続けてきた。

脊椎反射的にAmazonで即注文。
しかし、安さを求めて納期を確認しなかったため、
中国からの発送であることが後から判明、いつ到着するか分からない。
Amazonなら何でも翌日発送だと洗脳されていた甘い自分に気づいた。

1週間かかってしまったがようやく防水内視鏡カメラが届いた。
カメラだけだと線が柔らかすぎて中に入らない。
パイプクリーナーに輪ゴムで括りつけて、一緒に便器の中に突っ込む。
そしてUSB接続でパソコンへ。

するとモニターに敵が正体を現した!
手はもちろん届かない場所だがそんなに奥でも無い箇所に、
なにかモワモワとした異物が張り付いている。
女性の生理用品が水分を含んで膨らんだように見えた。
流れていかないなら、何が何でもこいつを引きずり出したい。

パイプクリーナーの先を加工して、針金でフックを4つ付けた。
取り付けたモニターを見ながらフックで敵を引っ張り出す算段。
ところが全然引っかかってくれない。
作業二日目、作業をしているうちに内視鏡カメラが壊れた・・・。
再び何も見えない状態でパイプクリーナーを突っ込んでは引っ張り上げるを
幾度となく繰り返したが、無意味なことをやっているようで徒労感が激しい。

亀時間のスタッフたちは次第に、僕の作業を冷ややかに遠くから眺めるようになっていった。
さっさと諦めて洋式に変えればいいのに、という気持ちのほうが強いに違いない。
もちろん1人では無理な作業を頼めば手伝ってはくれるが、
僕の不在時には、こんどは何をやるのかと笑い話のネタになっているようだ。

1月中旬、和式トイレ開通作戦会議本部は亀時間から自宅に移設された。
日夜、どうやったら敵を引っ張り出せるのか、妻とアイデアを出しあう。
取れたらウン十万円の価値がある!というところが、妻の心をくすぐったようだ。
日頃喧嘩の絶えない我が家に一体感が生まれてきた。
共通の敵がいると昨日の敵も味方になる、の良い見本である。

「釣り針を流して釣り上げるのはどう?」
「いいね、それならギャング針で試してみよう!」

ギャング針とは返し付きの針が3つ、4つ付いている釣り針の王様である。
針だけだと奥まで流れていかないだろうからと、
針の先にコルクを付けてトイレに投入、水を流す。
そしてリールでカリカリと引き上げることを繰り返した。

「材木座の地底湖に潜む幻の主を釣り上げるんだ!」
気分は釣りキチ三平だった。
トイレットペーパーのかすのようなものがちょっと引っかかって、
”主”釣り上げへの期待は高まったが、フィッシュ・オンすることなく根掛かり。
結局この作戦は断念した。

押してダメなら引いてみろ。
引いてダメなら押してみろ。
作戦のコペルニクス的転回がやってきた。

これまで何としても異物を取り出さなくてはならないと思いこんでいたが、
いっそこの事流してしまえばいいんだ。
IT部長の実家ではトイレが詰まった際に業者が高圧洗浄して直ったという話をしてくれた。
そうだ、高圧洗浄だ。

翌日別の用事で百均に行くと通常より細い水道ホースが売っていた。
そして閃いた。
ホースは先端部分を狭めると水の勢いが良くなる。
芝生への水やりなどで良くやるあれだ。
洗面所からホースを繋ぎ、先端には電気配線を壁に固定するステイプルをトンカチで潰して取り付け、
トイレに突っ込んだ。自家製高圧洗浄作戦である。
ところが残念ながら敵をやっつける程の水の勢いは感じられず、むしろ水の無駄遣い。
この作戦はアイデア倒れに終わった。

今度はIT部長の奥様が家庭用高圧洗浄機、スチームジェットクリーナーをIT部長の実家までわざわざ取りにいってくれた。
アマゾンでのレビュー評価もなかなか高かったし、スイッチを入れると蒸気をもうもうと上げて、
いかにも効きそうなビジュアルだったが、水圧が低すぎた。
試しに体にあててもなんにも感じない。
もっと本格的な高圧洗浄機が必要だ。

困ったときは地元の繋がり。
まずは地域通貨の仲間にメーリングリストで高圧洗浄機を貸してもらえないかと投げかけてみた。
返信無し。
まあ当たり前だ、業務用の機械は持っている人のほうが珍しい。
業務用機械といえば、改装でお世話になった大工のインチャリさん。
電話すると、「俺は持ってないけど近所の料理店、満が持っているよ」という値千金の情報が!
灯台下暗しとはこのことだ。同じ町内の仲良しが持っているとは。
早速「満」に聞いてみると心良く貸してくれるという。

満を持して登場したのはケルヒャーというドイツメーカーの高圧洗浄機。
家庭用ではあるが、かなりの水圧が期待できる。
嬉しい誤算でレンタルで別に借りようかと思っていた、
別売りのパイプクリーニングホースという部品までセットで貸してくれた。
ホースが無ければ下水管の奥までは届かないのだ。

役者は揃った。
ついに和式トイレとの戦いにも終止符を打つときが来たようだ。
早くも祝杯をあげる自分たちの絵が脳裏に浮かぶ。
「随分と手こずらしてくれたじゃないか、お前。でももう俺たちの関係も終わりだな。
嫌いになったわけじゃないさ、でもそろそろ次のステージに進もうぜ」
心なしか一抹の寂しさまで感じている自分を発見して驚いた。
気が付くといつまでも勝負を続けたい、憎めない好敵手(ライバル)のような関係になっていた。
ライバルとの切磋琢磨で人は成長する。
僕もトイレと一緒に少しは成長しただろうか?

あばよ、和式トイレの主。
ケルヒャーは「ブイーン」とジャーマンメタルを髣髴とさせる重低音ノイズを出して
高圧の水をトイレの奥に流し込んでいく。
これまでの素人のアイデア止まりだった作戦とは別次元、
プロっぽい大人の作業をしている充足感。
さすがは世界に誇る業界リーディングカンパニーの製品である。
唸る機械から質実剛健のゲルマン魂をビリビリと感じる。

だがしかーし!
水の勢いは良いのだが、くねくねと2箇所曲がる便器の構造のため、
洗浄水が奥まで届かないのだった・・・。
ケルヒャーのクリーニングホースは先端部分から水が進行方向と逆に飛び出すのである。

念のため、作業終了後に新しく再購入した防水内視鏡カメラで中を覗いてみると
敵は「痛くも痒くもないわい!」と、そのままのブヨブヨした姿で僕らを嘲笑っている。
どうにかしてもっと奥までケルヒャーを突っ込めないものだろうか。

そこで妙案が浮かんだ。
まずはビニール紐を便器から流して外の下水管まで届かせる。
その紐をケルヒャーのクリーニングホース先に括りつけて、
外の下水管側からホースを引っ張れば奥まで入るのではないか。

釣りキチ三平大作戦で使用して根掛かりしていたと思われたギャング針とコルクが
ふとした拍子に便器内部から発見されたので、そのコルクをビニール紐の先に結びつけて投入。
だが、コルクは思ったより先に進まないことが判明。
IT部長の進言で、コルクを王冠に替えて再投入。
トイレ大の水、ジャー!

外で王冠の到来を待ち受ける僕。
下水管は目視出来ないので、iPhoneを穴に突っ込み、写真を取って何度も確認する。

おっ、ビニール紐発見。手を突っ込み紐をたぐり寄せる。
これで便器から外まで紐で繋がった。
IT部長と一緒に紐の稼働試験を行う。
便器から引っ張ると、引っ張れたり、止まってしまったり。
どうも不安定だ。この日はこれで時間切れ。

翌日妻が2度目の参戦。
息子をお預かりしてもらっての参加である。本気だ。
昨日の続きでケルヒャーホースの先を紐に結びつけて便器に入れて外から引っ張ってみる。
曲がり箇所が多すぎるのか、やはり紐は思うように引っ張れないのだった。
改善が必要なようだ。

次の日、今度は外からケルヒャーを突っ込んでみることにした。
一度目は動かずに失敗したと思ったのだが、紐に括りつけて高圧洗浄しながら、
便器側から紐を引っ張ると今回はスルスルと中に入っていくではないか!
ケルヒャーの逆噴射システムが効果を発揮している。
90度で立ち上がるパイプ内の難所も何とか通り抜けて、
便器のすぐそこまでケルヒャーの先端部はやってきているようだ。
かすかではあるがホース先端からの水が便器側まで流れてきている。
高まる期待!
準備万端、ケルヒャーの高圧洗浄ビーム発射!ブイーン。
10分程度水を流してから引き抜いた。
ケルヒャー、スイッチオフ。
そしてトイレに静けさが訪れる。

さて、変化はあっただろうか?
便器から内視鏡カメラを入れて中を見る。

何だ、これは!
ケルヒャーの力により、あのモワモワした異物は流れ去り、
その中から四角い化粧用のコンパクトのようなものがハッキリとパソコンに写っていた。
ついにラスボスが登場!

●いいニュース:ヘドロのような匂いが便器から立ち上った。
これはいままで蓄積されたモワモワの汚物が流れて
管の通りがよくなったことを意味する可能性が高い。

●悪いニュース:コンパクトのプラスチックケースは高圧洗浄後もそこから立ち退く様子がない。
その頑固さは地上げ業者も真っ青だ。

試しにトイレの水を流す。
快適な勢いで水が奥まで流れていっているようだ。
プラスチックケースはまだそこにあるが、明らかな改善を感じた。
これが結末?
もちろんプラスチックケースが取れない以上完全勝利ではない。
でも、人生とはそんなものかもしれない。
不条理と折り合いを付けながら、ボチボチとやっていく。
この世の中に完璧なものなんて無いんだ。
いつまでもトイレとお付き合いする訳にもいかないので、
一旦和式トイレの使用を再開して様子を見ようと思った。

2月28日、ケルヒャーを返却する前に最後のあがきでもう一度だけ動かすことにした。
今度は内視鏡カメラを入れて様子をみながらケルヒャーのスイッチオン。
水の流れる様子が見えるカメラからのライブ映像で分かったことは、
このプラスチックケースはサイズが下水管より大きくて、
外へ流れ出る可能性はゼロに近いこと。
やはり流しだすのではなく引っ張り出すしかないのか。

再び、「押してダメなら引いてみろ」の啓示を天より受けた。
この頃には研究が深まり和式トイレの構造は頭の中にインプットされていた。
そしてこれぞ解決策という最終兵器を思いついた。
それはボロ布である。
ボロ布をボール状にしばって紐にくくり付けて、それを外の下水管から入れて、
紐で便器から引っ張り出せれば、ラスボスを一緒に引きずりだせるのではないかと。
解決への期待は高まり、作業に熱が入ってり夕暮れ時まで及んだ。
IT部長には残業まで強いている。
ところが勝利を焦ってしまったため、トイレと外の下水管を繋ぐ紐を便器の中に流してしまった・・・。
紐を流して外で引っ張り上げる作業からのやり直し。
もはや集中力の限界を感じて、作業はいったん終了。
2月末での解決は断念して3月に持ち越された。

スタッフのIT部長が作業途中からなにやら動画を取り始めていたと思ったら、
こんなのができていた。応援しているのか、バカにしているのか?
ウィットに富んだスタッフがいることが亀時間の誇りである。
宙ぶらりんな心理状態だったので「プロフェッショナルとは?」という問いに対して、
気の利いたことが浮かず苦悶する表情をお楽しみ下さい。

3月1日、晴天。
亀時間裏庭では沈丁花が咲き誇り、甘酸っぱい芳香を漂わせている。
もう成功に向けてのイメージトレーニングはバッチリだ。
僕の心の中ではもうプラスチックケースを取り出すことは既成事実化されている。
あとは淡々と作業をしていくだけ。

ぼろ布をボールにして紐に結び付けて下水管に投入。
それを便器側から引っ張っていく。
ところが新しく購入した長くて丈夫なビニール紐は摩擦係数が高く、うまく引っ張れない。
そこで短いが摩擦の少ない紐に交換して、再度ぼろ布投入。
便器から少しずつ引っ張っていく。
ちょっと引っかかっても焦ることは無い。
構造的にはボールが引っかかるはずはないのだ。
僕には下水管をさかのぼるボロ布が心の中に見える。
ケルヒャーのおかげで下水管内壁もすっかり綺麗になっているに違いない。
もちろん、万が一途中で詰まってしまったときのことも考えて、
ぼろ布は外からも紐でひっぱれるようにしてある。
常に退路を確保せよ。これも戦術の基本である。

ずいぶんと紐をたぐり寄せると、カランと初めて聞く異音が便器の奥から響いた。
ついに、最終兵器ボロ布が便器直下までやってきて、プラスチックケースとランデブーしたようだ。
期待に胸は高まるが冷静である。ぬか喜びはしない。
ぐっと引っ張りあげるがどうもどこかに引っかかっている。
一旦外に出て、下水管から少しだけ紐を引き戻し、再度トイレ側から引っ張った。
グッという手ごたえを感じた後、下水管の暗黒空間の旅を終えたボロ布と共に、
カランカランという音を立てながら白いプラスチックケースが目の前に現れた!
蓋を開けると4色のアイシャドウと鏡付きのコンパクトであった。

感無量だった。
これでやっと12月から僕を悩ませ続けたトイレの呪縛から開放される。
早速トイレ大の水を流す。
まるで雪解け水が山野を駆け巡るような勢いで飛沫とともに穴の奥に消えていく。
実に清々しい。今ならこの水で顔が洗えるかもしれない。
僕と和式トイレの90日戦争はかくして終焉を迎えたのであった。

この戦いでは多くのことを学んだ。
大切なのは、諦めないこと。
全ての可能性を考慮しながら知恵を絞ること。
そして精度の高い情報が勝利の確率を高める。

家に帰り、家族で祝杯を上げる。
近所の高級パン屋さんで大人買いしたスイーツをムシャムシャ食べた。
「これでもう、帰宅したときに「トイレはどうだった?」と訊かなくても済むのね。」
妻も安堵の様子だ。

翌朝、共通の敵を失った妻との喧嘩がいつもどおりに再開された。

-終わり-

●今回使用したトイレ兵器の詳細と合計金額

トイレスッポン通常サイズ ¥1,500
回転式 ワイヤー パイプクリーナー 4m & ミニクリーナーセット¥1,680
ピーピースルーF 600g 業務用排水管洗浄剤¥1,662
Vktech7mmUSB防水内視鏡6-LEDライト搭載 エンドスコープ スネイクカメラ 5Mケーブル ¥1,999
HARIMITSU[G-1 ギャング仕掛 LL] ¥276
細めの水道ホースと蛇口取付部品 ¥216
最新版 5.5ミリ カメラ USB接続エンドスコープ(内視鏡) 防水 5メートル ¥2,399
丈夫なビニール紐 ¥108
トイレと一緒に過ごした時間 ¥プライスレス
総合計:9840円

<MASA>