新年明けましておめでとうございます。
亀が歩き始めて4回目の元旦です。
今年もこうして新年のご挨拶が出来ることを嬉しく思っております。
日頃より亀時間をご愛顧いただいている皆さん、支えてくれている皆さんに
改めて心より御礼申し上げます。

昨年は鎌倉市景観づくり賞受賞、本「亀時間」の出版、開業3周年記念イベント開催という
めでたい行事が立て続けにあって、忙しくも嬉しい一年でした。
今年はそんなに派手な動きはないかもしれませんが、一歩一歩着実に進んでいきたいと思います。
一方では正直なところ、日本の社会、政治情勢に危機感を募らせているのですが、
新年早々重い話も無粋ですから、代わりに先日嬉しかった出来事をご紹介させていただきます。

昨年秋に鎌倉へやって来た2度の台風によって、亀時間の正面を囲っていた竹垣が壊れました。
11月初旬の午後、スタッフのロミと一緒に修繕をしていたところ、
女性から突然声をかけられたのです。
「使っていない布団があるのだが、使わないか」というお申し出でした。

同じ町内のご近所さんだったので、日を改めて伺ってみると
家を引き払うことになり、家財道具も不要になったとのこと。
ほとんど未使用の高級布団とともに沢山のものを、有難く引き取らせていただくことになりました。

嬉しかったのは、普段は東京在住なので鎌倉に詳しくないその女性が、
不要なものをどうしようかとご近所さんに相談したら、
「亀時間なら引き取ってくれるんじゃないのかしら」というアドバイスをしてくれたそうなのです。
大きい看板を出している訳でもないので、何の店か知らなくて当然なのですが、
3年経って町内の方にも認知してもらえるようになったのでした。

この立派なお宅に住んでいたのは、声をかけてくれた女性のお母様。
その昔、東京で下宿をやっていたことがあり、鎌倉でもいつか宿のようなことをやりたいと、
階段が二つあるような間取りになっており、布団も沢山用意されていたのでした。
残念ながらその夢は叶えられなかったのですが、
材木座の海を散歩して、初めて会った外国人と言葉も通じないのに仲良くなり
お茶に招いたりしていた、人好きで世話好きのおばあちゃんだったそうです。
冬になると浜辺に打ち上がった若芽を拾っては、ご家族や友人たちに振舞っていたとか。

女性からは「母は亀時間のようなことをやりたかったのでしょうから、
布団を使ってもらえたら嬉しいです。」という有り難い言葉を頂戴しました。
「あなたの大切な時間を取り戻す場所」でありたいと願う気持ちをそのままに、
おばあちゃんの夢も引き継いで、これからもお客様を迎えたいと思います。

本年もお付き合いの程よろしくお願いいたします。

亀時間 代表:櫻井雅之


おばあちゃんが若芽取りに使っていた竿とカゴ。

<MASA>